買う客かどうか 出来る店員はサインを見ている

ショッピングというのは、一種のゲームのようなもの。売る側は、あの手この手でお客様の購買意欲を
刺激しながら、「ちょっと、その気になってきたな。」とか「よし、買う気になったぞ。」とか
「あと一押しだ~。」などと、お客様の様子をうかがいながら駆け引きを行っているのです。

優秀な店員は、こうしたお客様の様子を察知するのが実にうまくて、買う気になってきたサインを
見逃さないのです。どんなに、冷静でお上品なお客様でも必ず表情や態度にそれが表れてしまうらしいのです。

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どうやって読み取るか

ブティック店員などに伝わる接客術のひとつに<あと一押し>のサインを読み取る方法があります。
どんなことかというと、まず、最初に来店した時の第一印象と接客してみた感じで、お客様のキャラクターを
大まかに把握する。例えば、無口であるのかおしゃべりなのか、短気なのかのんびりした感じなのかなどなど。
それから、個々の性格に応じて口説き、買う一歩手前<あと一押し>のサインを読み取っていくのです。

まず表情が硬く、口数が少ないお客様の場合、そのサインはズバリ<笑顔>です。
このタイプの共通点として、その気がない時の口は真一文字ぎゅっと閉じている。
ところが、真一文字の口がクイッとスマイル型に変わる時があり、まさにこれぞ欲しいモノにであえた時。
買おうかどうしようかワクワクしてきたサインなのです。
そんな時に、一押しされればいとも簡単にお買い上げ~♪となるわけです。

では、反対におしゃべりなお客様はどうでしょうか。
おしゃべりなお客様のサインは、<店員への質問の言葉>です。このタイプは、何でもない時は
一方的にペラペラしゃべりまくっていますが、店員の商品アピールに共感を示した時、ふっとおしゃべりがやみ
ふむふむと店員の話に耳を傾けようとします。口数をチェックしていれば非常にわかりやすいのでサインの読み取りは実に簡単なのです。

せかせかと落ち着きのない短気なお客様は、感情をストレートに表現するので顔に出るタイプです。
「絶対に買う!」と決めたら、得意そうな表情をするのでこれも一目でわかるのです。

ぐずぐず優柔不断のお客様は、買う寸前にも店員に「絶対これがいいんですよね~」と念押しを始めるし
猜疑心の強いお客様は、への字に曲がっていた口がにんまりほころぶし、またやたら威張っているお客さまは
いきなり静かになり沈黙・・・などなど、それぞれサインの出し方はいろいろなのです。
でも、性格とサインを直結させて覚えておけば、お客様の買う気をつかむことは難しいことではありません。
あとは、店員の一押しでお買い上げ~♪なのです。

逆ができれば・・・

このサイン読み取り術は、一般に理解されているキャラクター別行動パターンに基づいたもので、実は
単純な法則なのです。笑わない人が笑ったり、おしゃべりな人が急に黙ったり、物欲がピークに達した時に
表れやすい微妙な変化を、タイプごとに割り出しただけなのです。なので、他の様々な業界にも同じような
チェック法がよく見受けられます。セールスマンがお客様の買う気を読み取る時にも使うし、モデルの勧誘を
行うスカウトマンなども、買う気のサインをやる気のサインに置き換えて口説くときの目安にしているようです。
そこで気になるのが、自分のタイプ。もし、自分の買う気ややる気を悟られたくないなら、本来だしてしまう
はずのサインとは逆パターンを意識的にやってみる・・・というのはどうでしょう。